散法-害について⑤

算命学解説

命式に害のある方の命式をみてみましょう。

午未天中殺 男性 享年70歳

陰占

日柱月柱年柱

【陰占命式の特徴】

●生月中殺

●南方害(丑午)

●破(丑辰)

●天干連珠格

●従官格一点破格(破の守護神-月支の丁)

●守護神:癸(水性壬も可)、金性(庚、辛)

命式に南方害があります。そして害を強める破も命式に所有しており、病気が心配な命式です。南方害は心臓(循環器系)、小腸、舌、脈(血管)の部位に相当します。実際に若い頃から循環器系の持病をお持ちで、九死に一生を得たこともあったとのことです。

陽占

牽牛星天堂星
車騎星司禄星牽牛星
天庫星龍高星天報星

【陽占命式の特徴】

●身弱に近い身中(総エネルギー値234)

大運

西暦干支主星従星西方中央東方天中殺
91958己巳牽牛星天馳星大半会
191968戊辰車騎星天庫星自刑
291978丁卯司禄星天極星干合+
391988丙寅禄存星天胡星半会
491998乙丑調舒星天堂星干合+
592008甲子鳳閣星天将星半会対冲(天剋地冲干合
+支合
692018癸亥石門星天禄星
792019壬戌貫索星天南星対冲(納音)半会庫気刑

大運でみてみると、若い頃から害を強める破が廻ってきており、また害も廻ってきています。

年運

西暦干支主星従星西方中央東方天中殺
692018戊戌車騎星天南星対冲(天剋地冲半会庫気刑
702019己亥牽牛星天禄星

癸の大運、守護神大運に入った接運の2019年に心臓発作を起こし、そのまま帰らぬ人となりました。従星も大運、年運ともに天禄星で決してエネルギーの低い星回りではありませんでした。

後天運で害や破が廻った時に亡くなったわけではありませんでしたが、「甲癸の境」の大運であり、人生の大きな変化が起こる節目でもありました。(私はあまりこの読み方はとらないのですが、一応書いておくと「癸亥」は日柱の準納音にあたります。)そして後天運で半会や対沖が重なりました。西方(日柱)には大運の継続の半会と年運の継続の対沖の二つの相反するもの廻り、同じく中央(月柱)も大運で継続の対沖、年運で継続の半会の相反するものが廻っていました。このような日支と月支の位相法による地支の矛盾だけでなく、それらの地支の下にある28元に暗合(日干壬と月支丁、月干庚と日支乙)もあり、突発事故に遭いやすい時期でもありました。

命式内の害と破も絡まって、難しい時期であったと予想されます。が、しかし運勢は自分一人のものではありません。周囲との兼ね合い(環境)もみてみなければいけません。

この方は亡くなるほんの数年前に共同事業を行っており、お相手が日柱天剋地沖の女性でした。お相手の日柱と天剋地沖同志になる関係では共同事業を一番してはいけない組み合わせです。

夏の海の命式で水性が守護神になるこの方に対し、お相手は火性がモリモリの火だるまのような命式で最身強、おまけに総エネルギー値は300を超える高さでした。このような自分が焼き殺されるような天剋地沖のお相手と身弱に近いこの方がタッグを組めば、寿命が縮まってもおかしくはありません。相手の運の犠牲になる、食べられることもあるのです。パートナー選びの大切さを認識した次第であります。

上記の方の命式は実は少し大谷翔平選手に似ています。

大谷翔平選手の命式

日柱、月柱は同じです。夏の海。異なるのは年柱ですが、年支の干支は違いますが同じ土性。この命式も守護神が水性ですが、水性を生じる金性が天干にあり、守護神の水性を弱める土性を剋す甲が天干に透干しているため、いい命式です。さすが大谷選手。しかし、ご結婚された奥様が夫剋しの特殊な命式でいまにも大谷選手を滅ぼしそうです。こういうところでもやはりパートナー選びは大事だと思った次第です。

その後談ですが、サンプルの方が起こした事業は、相続する方がいらしたのですが、日柱天剋地沖のお相手がそれを無視して、何の権利もないのに事業を自分のものにし、自分のカラーに染め上げ、事業を継続しました。何も知らない周囲からすると表面的には平穏無事に事業が一旦は引き継がれたようには見えたのですが、そもそも最初から何の権利もなく、事業を継承できない方ですから、当たり前と言えば当たり前なのですが、最後は権利者から事業を剥奪されてしまいました。

午未天中殺の方が起こした事業です。午未天中殺はそもそも最後を締めくくる天中殺ですから、自分の代で終了です。事業が終わるのが順当です。

日柱天剋地沖のお相手というのは、発展性のない関係、結果が壊れる関係なのですから、そんな二人の共同事業は引き継いでも発展させることはできません。最後は壊れるのです。

害の解説として、少し内容が逸れてしまいました。

命式通りの害の病気を持っていて、後天運でもその病気で九死に一生を得る経験をしている方でした。最後はその病気で亡くなってはいますが、その方の後天運だけで読み取ることは少し難しかったように思います。その場合は関係者に引っ張られていると考えますが、家族や関係を持つ人、つまり環境は非常に大切だなぁと感じさせられた鑑定でした。

害については有料記事(note)でも更に詳しく解説しています。

「命式に害のある人の注意点」はこちらから

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