命式に害のある方の命式をみてみましょう。
午未天中殺 男性 享年70歳
陰占
日柱 | 月柱 | 年柱 |
壬 | 庚 | 己 |
辰 | 午 | 丑 |
戊 | 丁 | 己 |
乙 | 己 | 癸 |
癸 | 辛 |
【陰占命式の特徴】
●生月中殺
●南方害(丑午)
●破(丑辰)
●天干連珠格
●従官格一点破格(破の守護神-月支の丁)
●守護神:癸(水性壬も可)、金性(庚、辛)
命式に南方害があります。そして害を強める破も命式に所有しており、病気が心配な命式です。南方害は心臓(循環器系)、小腸、舌、脈(血管)の部位に相当します。実際に若い頃から循環器系の持病をお持ちで、九死に一生を得たこともあったとのことです。
陽占
牽牛星 | 天堂星 | |
車騎星 | 司禄星 | 牽牛星 |
天庫星 | 龍高星 | 天報星 |
【陽占命式の特徴】
●身弱に近い身中(総エネルギー値234)
大運
歳 | 西暦 | 干支 | 主星 | 従星 | 西方 | 中央 | 東方 | 天中殺 |
9 | 1958 | 己巳 | 牽牛星 | 天馳星 | – | – | 大半会 | |
19 | 1968 | 戊辰 | 車騎星 | 天庫星 | 自刑 | – | 破 | |
29 | 1978 | 丁卯 | 司禄星 | 天極星 | 干合+害 | 破 | – | |
39 | 1988 | 丙寅 | 禄存星 | 天胡星 | – | 半会 | – | |
49 | 1998 | 乙丑 | 調舒星 | 天堂星 | 破 | 干合+害 | 比 | |
59 | 2008 | 甲子 | 鳳閣星 | 天将星 | 半会 | 対冲(天剋地冲 | 干合 +支合 | |
69 | 2018 | 癸亥 | 石門星 | 天禄星 | – | – | – | |
79 | 2019 | 壬戌 | 貫索星 | 天南星 | 対冲(納音) | 半会 | 庫気刑 |
大運でみてみると、若い頃から害を強める破が廻ってきており、また害も廻ってきています。
年運
歳 | 西暦 | 干支 | 主星 | 従星 | 西方 | 中央 | 東方 | 天中殺 |
69 | 2018 | 戊戌 | 車騎星 | 天南星 | 対冲(天剋地冲 | 半会 | 庫気刑 | |
70 | 2019 | 己亥 | 牽牛星 | 天禄星 | – | – | – |
癸の大運、守護神大運に入った接運の2019年に心臓発作を起こし、そのまま帰らぬ人となりました。従星も大運、年運ともに天禄星で決してエネルギーの低い星回りではありませんでした。
後天運で害や破が廻った時に亡くなったわけではありませんでしたが、「甲癸の境」の大運であり、人生の大きな変化が起こる節目でもありました。(私はあまりこの読み方はとらないのですが、一応書いておくと「癸亥」は日柱の準納音にあたります。)そして後天運で半会や対沖が重なりました。西方(日柱)には大運の継続の半会と年運の継続の対沖の二つの相反するもの廻り、同じく中央(月柱)も大運で継続の対沖、年運で継続の半会の相反するものが廻っていました。このような日支と月支の位相法による地支の矛盾だけでなく、それらの地支の下にある28元に暗合(日干壬と月支丁、月干庚と日支乙)もあり、突発事故に遭いやすい時期でもありました。
命式内の害と破も絡まって、難しい時期であったと予想されます。が、しかし運勢は自分一人のものではありません。周囲との兼ね合い(環境)もみてみなければいけません。
この方は亡くなるほんの数年前に共同事業を行っており、お相手が日柱天剋地沖の女性でした。お相手の日柱と天剋地沖同志になる関係では共同事業を一番してはいけない組み合わせです。
夏の海の命式で水性が守護神になるこの方に対し、お相手は火性がモリモリの火だるまのような命式で最身強、おまけに総エネルギー値は300を超える高さでした。このような自分が焼き殺されるような天剋地沖のお相手と身弱に近いこの方がタッグを組めば、寿命が縮まってもおかしくはありません。相手の運の犠牲になる、食べられることもあるのです。パートナー選びの大切さを認識した次第であります。
上記の方の命式は実は少し大谷翔平選手に似ています。
大谷翔平選手の命式
日 | 月 | 年 |
壬 | 庚 | 甲 |
辰 | 午 | 戌 |
日柱、月柱は同じです。夏の海。異なるのは年柱ですが、年支の干支は違いますが同じ土性。この命式も守護神が水性ですが、水性を生じる金性が天干にあり、守護神の水性を弱める土性を剋す甲が天干に透干しているため、いい命式です。さすが大谷選手。しかし、ご結婚された奥様が夫剋しの特殊な命式でいまにも大谷選手を滅ぼしそうです。こういうところでもやはりパートナー選びは大事だと思った次第です。
その後談ですが、サンプルの方が起こした事業は、相続する方がいらしたのですが、日柱天剋地沖のお相手がそれを無視して、何の権利もないのに事業を自分のものにし、自分のカラーに染め上げ、事業を継続しました。何も知らない周囲からすると表面的には平穏無事に事業が一旦は引き継がれたようには見えたのですが、そもそも最初から何の権利もなく、事業を継承できない方ですから、当たり前と言えば当たり前なのですが、最後は権利者から事業を剥奪されてしまいました。
午未天中殺の方が起こした事業です。午未天中殺はそもそも最後を締めくくる天中殺ですから、自分の代で終了です。事業が終わるのが順当です。
日柱天剋地沖のお相手というのは、発展性のない関係、結果が壊れる関係なのですから、そんな二人の共同事業は引き継いでも発展させることはできません。最後は壊れるのです。
害の解説として、少し内容が逸れてしまいました。
命式通りの害の病気を持っていて、後天運でもその病気で九死に一生を得る経験をしている方でした。最後はその病気で亡くなってはいますが、その方の後天運だけで読み取ることは少し難しかったように思います。その場合は関係者に引っ張られていると考えますが、家族や関係を持つ人、つまり環境は非常に大切だなぁと感じさせられた鑑定でした。
害については有料記事(note)でも更に詳しく解説しています。