サンプル鑑定　【女子高生の子育て「龍高星」】

今回のサンプル鑑定は、お父様からのご依頼でした。
今年の4月から高校生になったちあきちゃんの子育てについてです。

ちあきちゃん（仮名）　15歳　高校1年生　午未天中殺

ちあきちゃんの宿命を全体的にみていきますと、陽転傾向です。
このまま陽転するように宿命通りに生きていきましょう。
午未天中殺の方ですので、家系の流れを受け、家系の最後を締めくくる末代運です。
天庫星も持っていますので、家系のお墓を守る墓守運の方でもあります。
自分が家系から生じられる形になっていますので、いつ、どんなときでも家系からの助けを受け、
家系の流れが影響します。

宿命に異常干支はなく、宿命中殺もありませんが、日柱『壬辰』で『不子の業』を持っています。
『不子の業』は子供運が薄い業です。
午未天中殺が子供運、目下運が薄い（家系の最後を締めくくるため）天中殺グループですので、
それとも一致しています。
ちあきちゃんは子供運が薄い方が宿命通りになります。
命式の中に火性であるパートナーの星が一つもありませんし、
自分の家系からの影響を強く受けるため、家系から離れられず、
婚家にも馴染みにくい質を持ち合わせています。
宿命的には、家庭を持つよりは、仕事に専念することが自然です。

陽占から貴幼法（子育て法）をみていきます。
ちあきちゃんは、主星（自分の中心的質の出る星）が龍高星で、極星（人生の最終目的）も龍高星です。
ちあきちゃんは陽占（人体図）で持っている5つの星のうち、
4つが精神星（龍高星、玉堂星、調舒星、鳳閣星）で、現実星（車騎星）が1つです。
龍高星は、精神星です。子育てをするときに、扱いが少し難しい星のうちの一つが、龍高星です。
全ての物事を多面的に捉え、思考が複雑なため、手際よくそれを話すことができません。
子供時代は、自分の考えを話すための表現が簡単すぎたり、回りくどかったりなど、周囲の人が理解できません。
思考を表現するのに時間がかかるため、ゆっくりとした生活のリズムがあっています。
祖父母との交流を密にすると、子供の心が落ち着きます。
主星龍高星の子どもは、「なぜ？どうして？」という疑問をもち、
自分なりの知恵や努力を発揮しようとします。
自分なりの知恵ややり方でしたがる（人まねが嫌い）ので、周りからは少し変わっているとか、
個性的に見えるかもしれません。
自分なりの知恵を発揮しようとするには、それなりの創造力が必要なわけです。
創造力を働かせるには、それだけ知識欲や好奇心旺盛でなければ発揮できません。
ですから龍高星を持つお子さんは、常に「なぜだろう？」と不満や好奇心をもち、
体験的に知識を吸収していきます。
机上で勉強する知識欲とは別物ですので、
お子さんの知識欲を高めて自分なりの知恵を習得したり、
アイディアを発揮できるように、変化のある生活や色々な体験をさせてあげてください。
体験型で学ぶ方法で、知的好奇心や探求心を満たしてあげられないと、
単なる不満持ちのひねくれ者のような形で、悪い方向に現象が現れてしまいます。
また人体図には、机上のお勉強が好きな玉堂星を持っていますので、
机に向っての勉強も嫌いではないとは思いますが、主星、極星に龍高星がきていること、
また数理法での稼働率も龍高星が高いので、龍高星を活かして子育てをしてみてください。
ちあきちゃんは、あまりお勉強が好きではないということでしたが、
学びを吸収する星の天貴星と知恵の星である龍高星や玉堂星があり、
稼働率が高いにも関わらずそのような状態であるときは、
知恵の星である龍高、玉堂星を生む星を動かしてみます。
ちあきちゃんは知恵星を生む車騎星を持っています。
車騎星は、スポーツの星です。
玉堂星と車騎星を持っているお子さんは、文武両道にするとお勉強もはかどります。
スポーツは何もされていないと伺いましたが、是非スポーツもさせて文武両道にチャレンジしてみてください。
そして体験型の学ぶ方法（龍高星を活かす）で知識欲を刺激してください。

適職に関しましては、人体図の十大主星のうち4つが精神星なのと、
才能占技法でみますと、北天運（精神才能）、才能星が調舒星、鳳閣星（伝達の精神星）で、
極星や稼働率の高い星も知恵の星（精神星）になっていますので、
精神領域を活かしたお仕事が向いていると思います。
宇宙盤の領域が第2領域にしかありませんので、企画職などが向いていると思います。
例えば、伝統的なものを何か新しいものに形を変えて発信するようなお仕事です。
もっと具体的に言うなら、歴史、世界遺産がある都市での外国人向けのツアーの企画ですとか、
伝統工芸品を新しいものに変えてそれを世界に発信する仕事などです。
美術部に入っているとのことでしたが、創造力を発揮したいちあきちゃんの命式には
ぴったりですので、そこからデザインなどを学ぶ学校に通って、
伝統工芸品を新たなものに変える技術を学ぶのも良いと思います。
宇宙盤の行動領域が第2領域のみになり、
形の名前が『一位機型』、『一位昇型』になっています。
これは、行動領域が極端に狭いため、人付き合いがあまり得意ではない、芸術家タイプです。
ちあきちゃんの好奇心を満たすような何かを見つけ、一芸に秀でるような教育をしてください。
行動領域が狭いということは、自分と合う人も限られてくるということですので、
マイペースになりがちで、職場も大企業のサラリーマンなどは難しいため、
小規模で個人の裁量でできるようなところが良いと思います。

人間関係について心配ということで、お悩みを伺いましたが、それもこの部分が関係しています。
行動領域の範囲の大きい人はその分だけ、重なる範囲の人が多いため、たくさんの人と行動が合いやすいのですが、元々行動領域の狭い人は、自分と行動が合う人がそれだけ少ないということになりますので、どうしても自分と合う友達も少なくなりがちです。
ですから、友達関係については、自分と合う人を見つけたら、細く、長く大切に付き合い、
それ以外は目をつぶってはいかがでしょうか？

また、陽占の人体図でみると、『推逆局』に入局しています。
『推逆局』を持っていると、理屈では物事を理解しているのですが、
すぐに感情的になってしまうのです。
通関星というのが人体図にでていると多少和らぐのですが、ちあきちゃんには通関星が人体図に出ていませんので、『推逆局』の傾向は強く出てきてしまいます。
お友達に対して感情的になったり、また龍高星もきちんと稼働していないと、
ひねくれ者のような悪い質がでてきますので、その辺りで人間関係に問題がでているかもしれませんが、人体図には出ていなくても、28元の中には通関星がありますので、それを使ってみます。
通関星は、人物で表すと兄弟です。
ちあきちゃんには弟さんがいますので、弟さんとの関りを密にしてみてください。
弟さんの生年月日から宇宙盤の行動領域をみてみたところ、
ちあきちゃんと重なりがありますので、行動を共にすることが可能ですし、また弟さんにとって『壬辰』であるお姉さんは、癒しの存在になり、弟さんの極星（人生の目的）が石門星（兄弟星）になっていますので、お姉ちゃん子で、実際、仲良しなのではないでしょうか？

人の人生は、10年ごとに変化していきます。これを算命学では『大運』といいます。
ちあきちゃんは1歳運で、下一桁が1歳になるときに、大運も変化します。
ちあきちゃんの大運は、初旬「乙酉」が年柱の「乙酉」と律音となっており、天中殺移動条件に該当します。しかしながら創喜塾では大運の8旬目までに天中殺があれば、繰り上がるという条件ですので、ちあきちゃんの場合は、大運に午未のある期間は10・11旬目のため、大運天中殺の繰り上がりはありません。そうすると2旬目の11歳から4旬目の41歳までの30年間、異常干支が回る『変剋律大運』が、命式に異常干支をもっていないため、大運天中殺扱いになります。
この時期は大運天中殺扱いにはなりますが、本来の大運天中殺とは異なり、あくまでも準じる現象を生じるというだけで、大運天中殺のような終了すると同時に運気が落ちるという変動が伴わないことが特徴です。始まり方は大運天中殺と同様で、大運天中殺に入る5年前程から現実苦（物質面での苦労）を味わうと陽転しやすくなります。
ほとんどの子供は、幼少時代には何も持たず、物質的に恵まれているわけではありませんので、
陽転条件に該当すると思われます。

ちあきちゃんの場合は、行動領域が狭く、『一位昇型』という形で、
うつ病であったり、引きこもりであったり、登校拒否になりやすい形で、ストレスが溜まりやすいのですが、うつ病占技に該当する2旬目「丙戌」、3旬目「丁亥」の20年間をみてみましたが、
がっつりとうつ病に注意すべき対象となる年はありませんでした。
あえていうなら2020年の今年がその傾向多少出てくる可能性があるかもしれません。

また、11歳から21歳までは西方天剋地沖という破壊現象が起こりやすい、結果がでない大運です。
大運天中殺に入ったばかりであることも考慮すると、波乱がありそうな10年です。
ちあきちゃんのフォローと家庭にも波乱がありそうですので（実際に家庭に波乱がなくてもちあきちゃん自身が、勝手にそう感じる可能性があります）、家庭円満を心がけて生活してみてください。

鑑定は以上となります。