サンプル鑑定【配偶者が苦労する命式①】

サンプル鑑定

実際の鑑定は離婚した40代女性の美佐さん(仮名)でしたが、別れた元ご主人と元お舅さんの命式が強烈だったため、今回は美佐さんではなく、男性二人の命式をサンプルとして鑑定したいと思います。
夫婦というものは運勢も一心同体になります。
結婚前にお相手の命式をよく確認し、ご自分がその運勢の中で一緒に生きていくだけの覚悟を決めてご結婚することお勧めします。
美佐さんは鑑定を終えて、「結婚前に算命学を知っていたら、元夫とは結婚しなかったかもしれない」と仰っていたほどです。
元ご主人と元お舅さんの命式はどちらも配偶者が苦労しそうな命式でした。
結論から申し上げますと、美佐さんは離婚して正解だったと思います。

元ご主人 雅人さん(仮名)48歳 申酉天中殺(生日中殺有)

164149
司禄星天馳星
車騎星石門星禄存星
天胡星牽牛星天堂星
西暦干支西方中央東方
61978乙巳(初旬条件に該当)///
161988丙午-天中殺現象(玉堂星中殺)/天剋地沖
261998丁未-天中殺現象(龍高星中殺)半会/干合/害
362008戊申-天中殺(石門星中殺)/半会半会
462018己酉-天中殺(貫索星中殺)納音干合/支合
562028庚戌支合天剋地沖/
662038辛亥半会//
762048壬子半会律音


「己」畑である雅人さんの正規配偶者は木である月干の「甲」、
そして日支には正規配偶者ではない偏妻の「乙」があり、畑の下にある根っこに相当します。
年柱「壬子」は雨が降り注ぐ大きな大河、年支の「子」と月支の「辰」半会し、
さらに水の量を増やしています。
この畑には水が大きく流れ込み、ドロドロの畑です。
とてもではありませんが、「甲」の大樹はこの畑では育たず、今にも倒れそうで不安定です。
根っこの「乙」もこのままでは腐っていきそうです。
命式中に太陽「丙」があれば、ドロドロの畑を乾燥させてくれ、少しはましにはなるのでしょうが、雅人さんの命式には、一切火質の「丙」「丁」がありません。
このような方と結婚した場合、配偶者「甲」の方は非常に不安定になります。
日支というのは、本来配偶者の場所です。
配偶者の場所も水はけの悪い畑で、腐った根っこがある状態では居心地が悪そうです。


雅人さんのご結婚年齢は26歳。
丁度大運が3旬に切り替わったばかりの頃です。
「丙」、「丁」が回り、季節は夏の時期でしたので、雅人さんの人生の中で一番良い時期だったのではないかと推察されます。
離婚は雅人さん37歳、4旬目の大運に入ってすぐです。
年支「子」、月支「辰」、大運「申」で、三合水局が成立しています。
畑は大洪水となり、泥土どころではないでしょう。
畑ごと流されてしまいそうな勢いです。
配偶者「甲」大樹は立ってはいられません。
当時、美佐さんは体調を崩して病気になり、入退院を繰り返していたとのこと。
離婚してからは美佐さんは大きな病気にかかることはなく、元気に暮らしていらっしゃるそうです。
もしそのまま結婚生活を続けていたなら、少なくとも4旬目の大運の10年の間、美佐さんは病気がちの人生を送っていたことでしょう。
逆に離婚後、病気知らずだった雅人さんの方が体調不良になっていると美佐さんは仰っていました。

雅人さんの命式には、根っこである「乙」を掘り起こすための鍬の「庚」、
堀り起こした根っこを乾燥させる太陽「丙」、燃やす「丁」火は欲しいところですが、命式には一切なく、大運で1旬(巳の中の庚、丙)、2旬(丙、午の中の丁)、3旬(未の中の丁)の中にかろうじてある程度です。
その後の季節は水を生み出す秋の金質、冬の水質に入ってしまい、非常に苦しい命式となっています。
現在、5旬目の大運天中殺中「己酉」で西方が納音となっています。
離婚してから父子面会のために美佐さんが連絡を取ると、雅人さんはいつも死にそうな声で電話にでるそうで、仕事がうまくいかず、体調も悪く、親の介護と三重苦の日々で、お子さんとの面会どころではないと面会を断られることもあるそうです。
雅人さん自身が納まってしまわなければよいのですが(日柱が納音のため)・・・。
(※雅人さんは元々がこのような苦しい命式のため、大運天中殺は陰転しているようです。)

改善策は、火質を多く持つ方を周りに置くこととなるのですが、その程度では改善されるとは思えないほど、辛い命式ではあります・・・。
(ちなみに美佐さんの命式は水質てんこ盛りでした。)
そしてもう一つの改善策として、多すぎる水質の消化です。
土性の雅人さんからみますと、水質は財星(禄存星、司禄星)にあたり、お金、愛情、
また男性からは、財星は女性も表します。
現在はわかりませんが、美佐さんと結婚していた頃、雅人さんはギャンブル依存症だったそうです。
命式中に「破財局」、「曲財局」があり、行動力の車騎星、瞬間的パワーが天将星を上回る天馳星が加われば、ギャンブルにはまるのも納得ですが、残念ながら財星の消化の仕方が間違っています。
ギャンブルによる度重なる多額の借金、女性問題が絶えなかった雅人さんだったそうですが、まさに水質(お金、女性)を消化しきれず、畑である雅人さんは泥土どころではなく、決壊したダムの水に流された畑、水質により形すらなくなっているような人生の現実です。
財星は愛情奉仕の星でもあります。
今の状況では奉仕どころの精神状態ではないでしょうが、寄付やボランティア活動を通して、別の形で水質を消化して欲しいと思います。

算命学では良い、悪いの命式はないと言われますが、このように生まれながらに逆境が多く、
生きづらい命式を持つ方もいます。
冷たい言い方かもしれませんが、それを消化することがその方に課された使命であり、
家系の因縁の奥深さを感じます。
算命学は無情ですね。

次回は元お舅さんの命式のサンプル鑑定をします。


※「破財局」:お金儲けはできますが、最終的にはお金が残らない。お金に対して特殊的な考えをするケチな人。
※「曲財局」:自分の力量以上の金銭が出入りする人。お金を儲けると家庭に不幸が起きやすく、蓄財をしても子供や子孫に残りません。別名「相場師の局」


タイトルとURLをコピーしました