算命学は、人の生年月日から宿命を出し、
どのような環境で生きていくことが好ましいのかをみていきますが、
今回は趣向を凝らし、亡くなった日からその方の生年月日を推測してみたいと思います。
今回、生年月日を推測する人物は、
江戸時代、「奥の細道」を表した松尾芭蕉です。
彼は現在の三重県の伊賀で1644年に生まれましたが、
生まれた月日は不詳とされています。
亡くなったのは、1694年11月28日(西暦)と明らかで、関西方面への旅の途中でした。
旅に病んで 夢は枯れ野を 駆け巡り
芭蕉最後の句ですが、季語に枯れ野とあることから、
亡くなったのは冬、すなわち11月28日に信憑性が高いことが分かります。
さて、この情報と算命学の占技を駆使して、松尾芭蕉の生年月日を推測してみたいと思います。
人が死ぬときは、自分の生まれた月かその真反対の月が多いとされています。
なるほど、誕生日に亡くなった人の話しも良く聞きます。
芭蕉は、11月28日に亡くなっていますから、
11月28日を挟んで前後15日、
その6か月前の5月28日を挟んでの前後15日が怪しいということになります。
さてここで、芭蕉の亡くなり方を見てみましょう。
「旅に病んで」とありますから、亡くなったのは自宅ではなく、旅先だと分かります。
すると、算命学的には客死ということになり、
こういう亡くなり方をする人は、陽占北方の星が『龍高星』だと推測できます。
※これは以前、『徒然算命学 第7回 人の亡くなり方』で学びましたね。
北方の星は、日干と年干から算出されますので、
1644年は甲申ですから、芭蕉の日干は『丙』になります。
日干と年干支が出ました。
次回は、月干支から推測してみましょう。
算命学と歴史ミステリー②へ続く