散法-害について④

算命学解説

後天運で害が廻ってくる方のサンプルを見てみましょう。

1960年11月10日生まれ 辰巳天中殺 女性

陰占

日柱月柱年柱

【陰占命式の特徴】

●二柱異常干支(庚子、丁亥)

●天干干合あり(壬-丁)

●支合あり(亥寅)

●準方三位あり(子亥-水性)

陽占

龍高星天将星
車騎星鳳閣星石門星
天胡星司禄星天禄星

【陽占命式の特徴】

●最身強

●五行全て揃っている

大運

西暦干支主星従星西方中央東方天中殺
11961丙戌禄存星天南星半会
111971乙酉調舒星天恍星干合
+破
211981甲申鳳閣星天貴星対冲・生貴刑半会
311991癸未石門星天印星半会
412001壬午貫索星天報星大半会干合対冲変剋律
512011辛巳玉堂星天馳星害・
生貴刑
対冲(天剋地冲)天中殺
変剋律
612021庚辰龍高星天庫星大半会天中殺

この方は大運天中殺に入ってすぐに病気が発覚し、亡くなっています。

年運をみてみましょう。

52歳2012年貫索星天庫星半会天中殺
53歳2013年石門星天馳星害・
生貴刑
対冲
(天剋地冲)
天中殺
54歳2014年甲午鳳閣星天報星半会対冲
55歳2015年乙未調舒星天印星半会

2011年から大運天中殺に入り、日支に巳が来て、寅巳の害が成立しています。また接運で年運天中殺も重なり、年運でも巳が廻った2013年の二重害のこの時に、胆管がんが発覚します。寅巳の害は、東方害で肝臓、胆のう、目、爪、筋肉、自律神経系の部位に相当します。

2013年の健康診断で異常を指摘され、がんが発覚したそうですが、やはり天中殺では隠れていたところが見つかりやすいので、天中殺の時期での健康診断はお勧めだと思います。

しかし、胆管がんというのは膵がんと共に発見が難しく、見つかったときは手遅れになっていることも多いがんと言われています。大手術をしたのちに再発し、標準治療をせずに発覚から2年後の2015年に亡くなっていることから、発覚当時、あまり状態は芳しくなかったことと推察します。

寅巳の害は、半会が重なると休養をとりたくても取れない状況になりやすく、害が異次元に広がるという意味で重症になっていることもあります。

病気が発覚した次の年の2014年には日支の寅に半会が廻り、異次元融合しています。この年にがんが再発しています。

この方の大運の東方をみると、対沖の継続で仕事はセーブしたほうが良く、治療に専念するとなどの方が良かったのですが、仕事を意欲的にし、仕事優先だった方のようです。

2015年、今度は東方に子未の北方害が廻ってきます。そして健康、寿の調舒星が廻ってきています。天印星でエネルギーは少し持ち直すのですが、8月は月支が亥申の害、9月に酉、年支の子未の北方害を強める破が廻り、9月24日に亡くなりました。

元々命式が水の多い宿命です。水を生じさせる金性、水性は忌神です。大運で辛、年運で壬、癸が廻ってくることを良しとしません。多い水を抑える土性が欲しいところですが、多い水の流れ先の木性が年運で廻ってきても足りなかったようです。

害が後天運で廻ってきたからと言って、すぐに病気になるということではありません。あくまでも可能性の話しです。

それまでの生き方にもよります。この方は大運天中殺に入る前に非常に成功している方です。大運天中殺の陽転条件は大運天中殺に入る前にマイナス現象があることです。社会的に成功し物質的にも恵まれ、マイナス現象も起きていなければ、大運天中殺に入ると反動が起き、陰転します。2001年から仕事をセーブし、家庭を中心とした生活を送っていたなら、もっと違う人生だったのではないかと思います。

54歳で亡くなった川島なお美さんのご冥福をお祈り申し上げます。

害については有料記事(note)でも更に詳しく解説しています。

「命式に害のある人の注意点」はこちらから

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