後天運で害が廻ってくる方のサンプルを見てみましょう。
1960年11月10日生まれ 辰巳天中殺 女性
陰占
日柱 | 月柱 | 年柱 |
壬 | 丁 | 庚 |
寅 | 亥 | 子 |
戊 | 甲 | 癸 |
丙 | 壬 | |
甲 |
【陰占命式の特徴】
●二柱異常干支(庚子、丁亥)
●天干干合あり(壬-丁)
●支合あり(亥寅)
●準方三位あり(子亥-水性)
陽占
龍高星 | 天将星 | |
車騎星 | 鳳閣星 | 石門星 |
天胡星 | 司禄星 | 天禄星 |
【陽占命式の特徴】
●最身強
●五行全て揃っている
大運
歳 | 西暦 | 干支 | 主星 | 従星 | 西方 | 中央 | 東方 | 天中殺 |
1 | 1961 | 丙戌 | 禄存星 | 天南星 | 半会 | – | – | |
11 | 1971 | 乙酉 | 調舒星 | 天恍星 | – | – | 干合 +破 | |
21 | 1981 | 甲申 | 鳳閣星 | 天貴星 | 対冲・生貴刑 | 害 | 半会 | |
31 | 1991 | 癸未 | 石門星 | 天印星 | – | 半会 | 害 | |
41 | 2001 | 壬午 | 貫索星 | 天報星 | 大半会 | 干合 | 対冲 | 変剋律 |
51 | 2011 | 辛巳 | 玉堂星 | 天馳星 | 害・ 生貴刑 | 対冲(天剋地冲) | – | 天中殺 変剋律 |
61 | 2021 | 庚辰 | 龍高星 | 天庫星 | – | – | 大半会 | 天中殺 |
この方は大運天中殺に入ってすぐに病気が発覚し、亡くなっています。
年運をみてみましょう。
52歳 | 2012年 | 壬辰 | 貫索星 | 天庫星 | – | – | 半会 | 天中殺 |
53歳 | 2013年 | 癸巳 | 石門星 | 天馳星 | 害・ 生貴刑 | 対冲 (天剋地冲) | – | 天中殺 |
54歳 | 2014年 | 甲午 | 鳳閣星 | 天報星 | 半会 | – | 対冲 | |
55歳 | 2015年 | 乙未 | 調舒星 | 天印星 | – | 半会 | 害 |
2011年から大運天中殺に入り、日支に巳が来て、寅巳の害が成立しています。また接運で年運天中殺も重なり、年運でも巳が廻った2013年の二重害のこの時に、胆管がんが発覚します。寅巳の害は、東方害で肝臓、胆のう、目、爪、筋肉、自律神経系の部位に相当します。
2013年の健康診断で異常を指摘され、がんが発覚したそうですが、やはり天中殺では隠れていたところが見つかりやすいので、天中殺の時期での健康診断はお勧めだと思います。
しかし、胆管がんというのは膵がんと共に発見が難しく、見つかったときは手遅れになっていることも多いがんと言われています。大手術をしたのちに再発し、標準治療をせずに発覚から2年後の2015年に亡くなっていることから、発覚当時、あまり状態は芳しくなかったことと推察します。
寅巳の害は、半会が重なると休養をとりたくても取れない状況になりやすく、害が異次元に広がるという意味で重症になっていることもあります。
病気が発覚した次の年の2014年には日支の寅に半会が廻り、異次元融合しています。この年にがんが再発しています。
この方の大運の東方をみると、対沖の継続で仕事はセーブしたほうが良く、治療に専念するとなどの方が良かったのですが、仕事を意欲的にし、仕事優先だった方のようです。
2015年、今度は東方に子未の北方害が廻ってきます。そして健康、寿の調舒星が廻ってきています。天印星でエネルギーは少し持ち直すのですが、8月は月支が亥申の害、9月に酉、年支の子未の北方害を強める破が廻り、9月24日に亡くなりました。
元々命式が水の多い宿命です。水を生じさせる金性、水性は忌神です。大運で辛、年運で壬、癸が廻ってくることを良しとしません。多い水を抑える土性が欲しいところですが、多い水の流れ先の木性が年運で廻ってきても足りなかったようです。
害が後天運で廻ってきたからと言って、すぐに病気になるということではありません。あくまでも可能性の話しです。
それまでの生き方にもよります。この方は大運天中殺に入る前に非常に成功している方です。大運天中殺の陽転条件は大運天中殺に入る前にマイナス現象があることです。社会的に成功し物質的にも恵まれ、マイナス現象も起きていなければ、大運天中殺に入ると反動が起き、陰転します。2001年から仕事をセーブし、家庭を中心とした生活を送っていたなら、もっと違う人生だったのではないかと思います。
54歳で亡くなった川島なお美さんのご冥福をお祈り申し上げます。
害については有料記事(note)でも更に詳しく解説しています。