木多くして火つかず

算命学解説

日干が火質で木質が多い命式の場合、燃料の木質が多すぎると、くすぶるだけで火はつきません。

例題の方は、日干「丁」で炎です。丁は焚火、ろうそくの火とも言われています。日干の炎はたくさんの木質に囲まれ、木質が多すぎでくすぶっている状態の命式です。

日干火質の方の燃料の木質とは、両親、目上です。
「水多くして木腐る、流木する」でも説明した通り、日干に対して生じるものが多すぎるということです。母親や目上の過保護、過干渉、そういったものが本人の成長を止めて、未来を暗くします。

丁というのは、自分が燃えて周囲を温めたり、よく見えるよう明るく照らすします。しかし、燃料となる木が多すぎたり、また木が大きすぎると燃えることができず、燃えることができないということは、つまるところ炎の火になれないということになり、自分で何者であるかわからないという感覚です。

五行になおすと

命式の陰占をみるときは、自然界の状態に置き換えて考えます。

焚火をするとき、火がよく燃えるようにするためにはどうしたらよいでしょうか?

1.薪が湿っていないこと→乾いていること
2.着火するときは、適度な大きさの薪であること→太すぎたり、大きすぎないこと
3.適度なタイミングで薪を入れること→薪をどんどん入れると消えてしまう

炎がよく燃えるようにするためには、木を切り、細かい薪にしなければならず(金剋木)、しっかりと木を切り倒し、剪定してくれる金質の庚(斧)が必要です。斧で木を切り倒し、細かくし、乾いた木を適度なタイミングでくべると丁が活かされてきます。

命式に金質がない場合は、庚の日干の人と交流する、もしくは丁からみて庚は司禄星ですので、司禄星的な生き方を心掛けると運気が上がってきます。司禄星的な生き方とは、コツコツと物事を積み重ね着実に信用を得る生き方、そして身近な人(家族など)に愛情を注ぐ生き方です。後天運では金質が廻ってくるときに運気が上がります。

丁は暗闇の中で光を指し示す様から、人々を真理に導く役目があります。くすぶることなく、明るく温かく人々を導いていくことで、生きやすくなります。

タイトルとURLをコピーしました