周囲を振り回す命式

20代後半の女性の命式（子丑天中殺）です。相談はこの命式のお母さまからです。

娘さんは結婚し、2年前にお子さん（相談者のお孫さん）を出産しましたが、出産時にお子さんが仮死状態で生まれ脳性麻痺となり、お子さんは知的にも身体的にも重度の障害をお持ちです。出産時は子育てをする自信がなく、施設に入れたいとの希望もあったようですが、今は娘さんがお子さんを育てています。ですがかわいいと思えなかったり、未だに娘さんはお子さんを受け入れることが難しいとのこと。

娘さんの命式

陰占の特徴としては、四正の天剋地沖があります。年柱と日柱、月柱と日柱に二重に対沖があり、日支は二重に打たれています。また殺印相生格（一点破格）があり、日支の乙（貫索星）が破格の守護神です。陽占の特徴では、車騎星が3つあり、天馳星が2つ。この命式の方は、一歩間違うとかなりの壊し屋になりやすいです。 地支が四正 の方は性格がはっきりしていて、それでいて二重の対沖で一つは天剋地沖。壊れてる破格の部分は貫索＝自我。攻撃力のある車騎星が3つで、天馳星は瞬発力。

娘さんは自分の意に沿わないと相手の状況や時間関係なく自分の要求を押し通し、時には罵詈雑言も吐き、それでいて相手に依存するような方のようです。壊れた自我、瞬発力のある個人的攻撃、まさに命式通りです。

上記のような娘さんの言動に周囲の方は振り回され、疲弊していました。お母様（相談者）が仰るには、娘さんが誕生したとき、待望の女の子の誕生だったとのことで、小さい頃は娘さんを相当甘やかして育ててしまったそうです。このような命式をもつお子さんが生まれた場合、厳しく育て、人の痛みがわかる大人になるよう育てるべきでした。車騎星の消化の仕方でも説明しましたが、車騎星が3つもあり瞬発力のある天馳星が2つもあるなら、スポーツをさせて自分の限界を超えても負けないような精神力の強さを身に付けていれば、障害を持ったお子さん（相談者のお孫さん）を持ったとしても、どうやったら自分で育てていけるだろうかと考えたはずです。命式に28元の中にも鳳閣星、調舒星がなく子供のエネルギーがない命式ですので、子育てがしづらいのは当然なのですが、車騎星は、「自分の力でやりたい！」という星ですから、持ち前の負けん気で努力をしたはずだと思います。娘さんは完全に陰転している状態です。

天剋地沖を命式に持っている方は周りのエネルギーを奪って宿命を消化していきます。特に四正の場合はその傾向が強くでます。